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SYSTEM
農林水産業システム

「木が食料を生む」世界的な食料安全保障に貢献

森林資源から産出される原木しいたけ

この地域では、クヌギを利用した原木しいたけ栽培が伝統的に行われています。クヌギは、しいたけの成長に必要な栄養源を供給し、原木しいたけを育んでいます。
クヌギという森林資源が、原木しいたけという食料を産み出すシステムは、耕地が限られたこの地域において、栄養・生活保障の面で大きく貢献しています。
さらに、原木しいたけ栽培が行われることで、クヌギ林の伐採と再生が繰り返され、森林の新陳代謝を促し、水資源のかん養など森林の公益的機能の維持が図られるとともに、里山の良好な環境や景観保全につながっています。

食糧安全保障と栄養のための森に関する国際会議(FAO)
食糧安全保障と栄養のための
森に関する国際会議(FAO)

クヌギ林とため池群によって持続的に維持されている、
日本一の原木しいたけ生産をはじめとする農林水産業システム

図

「足りない水」との闘いの歴史―世界に誇るシステムの継承

  • クヌギを活用した原木しいたけ栽培
  • 複数のため池を連携させた用水供給システム
  • クヌギ林でかん養された水資源を活用した水田農業
  • クヌギ林とため池郡が育む多様な生態系
  • 受け継がれる農耕文化・景観

日本一の蓄積量を誇るクヌギ林と複数のため池が連携したシステムは、日本一の原木しいたけ生産や、国内で唯一のシチトウイ生産など、多様な農林水産業を担うとともに多様な生態系を保全しています。また、六郷満山文化のもと、多くの農耕にまつわる民俗行事が今も継承されています。