ECOSYSTEM
農林水産物と生態系
特色ある農林水産物と多様な生態系
この地域にふりそそぐ雨水は、クヌギの落ち葉などが堆積した土にしみこみ、有機物や栄養塩を含んだ湧水となります。この湧水が植物プランクトンや海藻などの栄養源として、水田農業や沿岸漁業などを支えるとともに多様な生態系を育んでいます。
※栄養塩…植物プランクトンや海藻の栄養となるケイ酸塩、リン酸塩、ショウ酸塩、亜ショウ酸塩などの総称
- 植物
- イワギリソウなど環境省のレッドリストに掲載されている27種が生育しています。
- 鳥類
- コシャクシギなどレッドリストに掲載されている53種が生息しています。
- 魚類・甲殻類
- 河川ではアカザ、干潟ではクボハゼ、生きた化石と呼ばれるカブトガニなどが生息しています。
- 爬虫類・両生類
- レッドリストには12種が掲載。中でもオオイタサンショウウオは、国際自然保護連合などから絶滅危惧種に指定されています。
地域性あふれる豊かな農林水産物
大規模な水田農業が発展しなかったこの地域では、生計を維持するために水稲を補完する品目を栽培する必要がありました。
かつては、多くの農家が水田農業と原木しいたけ栽培を複合で営んでいましたが、現在では、肉用牛、白ねぎ、こねぎ、ハウスみかんなど多様な品目を産出しています。
また、特色のある品目も多く、「シチトウイ」は、国東半島地域が国内唯一の産地として現存。他にも、大分県特産のカボスや在来品種のみとり豆、おべん柿など地域に根付いた多様な農林水産業が展開されています。